肉厚難形状のプレス化・レバー付きギアの精度確保
コストダウンを目的として、
切削加工からプレス加工への工法転換を検討される技術者の方も多いかと思います。
ですが、単に転換できる訳ではなく
- 最適な金型の検討
- 精度の確保
など、あらゆる点を考慮する必要があります。
こうした工法の変化により生じる課題を乗り越えるには、多様な技術ノウハウや経験が問われます。今回は山陽の保有技術・経験を生かし、コストダウンの実現に至った事例を紹介します。
山陽のプレス化コストダウン事例
お客様のお困りごとコスト削減を目的とし、プレス品で製品を加工したい
具体的な課題・外形状と穴の距離が近い為、プレスでは加工しづらい。
(板厚 4.8(+0.20、-0.15) 外形状と穴の距離 4 )
・熱処理が必要な製品だが反ることはNG。
・ギア部分の精度が必要。
(板厚 4.8(+0.20、-0.15) 外形状と穴の距離 4 )
・熱処理が必要な製品だが反ることはNG。
・ギア部分の精度が必要。
山陽のご提案
プレス二枚重ねでの製造の提案
- 製品の反りに対するアプローチを行いました。
- 二枚重ねであっても、シェービング加工によりギア部分の精度を出しました。
実現までの過程
板厚 4.8mmと肉厚かつ、外形状と穴の距離が4mmといった状態のため
1枚でプレス加工にて仕上げることが難しい状態でした。
そこで山陽ではプレス二枚重ねでの製造の提案を行いました。
課題① 二枚重ねの手段
二枚重ねで仕上げる上で、どのように接合すべきかが一つの課題でした。
最適な加工法を検討するために、
山陽の保有する幅広い技術を活かし、以下の加工を試しました。
トライ1
スポット溶接 →×
熱処理による反りが発生
2枚間に隙間が発生
トライ2
かしめ加工 → ◎
かしめ前に特殊な熱処理をすることで、反りを軽減
課題② 精度の確保
もう一つの課題として、ギア部分の精度確保がありました。
プレス二枚重ねでも精度が落ちないよう工夫する必要がありました。
トライ1
シェービング加工 → ◎
プレス金型によるシェービング加工で仕上げ、二枚重ねでも十分な精度を確保することができました。
山陽の幅広い保有技術
山陽では、プレス、ばね、切削、接合、組み立てなど多くの加工を社内で一貫して対応できます。
多種多様な技術を保有しているからこそ、お客さまの課題に対して最適な加工方法をご提案可能です。
金属部品の設計や加工方法の選定段階からサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。