スポット溶接

スポット溶接とは

スポット溶接(電気抵抗スポット溶接)とは、電極の間に接合したい2枚の金属板を重ね合わせ、圧力を加えながら(圧接)通電することで、抵抗発熱を利用して金属を溶かし接合する溶接方法です。
溶接面が“点”で接合されることから“スポット(spot=小さい点)溶接”と呼ばれます。

スポット溶接の特徴

①点で溶接するため、線で溶接する他の溶接方法に比べ、1箇所あたりの溶接速度が速い
②決まった箇所を点で溶接するため、熟練の技術を必要としない
③接合する金属同士を溶かすため、溶接材料が不要
④圧痕が目立たず、仕上がりが美しいため、外観溶接に向いている
⑤短時間で溶接するため、材料へ熱による影響を与えにくい

▶比較的薄い板0.5mm~2.3mm(薄板板金)の溶接に向いています
※3.2mm、4.5mmの実績あり

スポット溶接に向いていないもの

■点で溶接するため、線で溶接する他の溶接方法に比べ、溶接箇所の溶接強度が弱い
■接合する金属同士に瞬間的に大電流を流し溶接するため、瞬間的に大電流が流れないほどの厚い金属は溶接できない
■気密性・防水性が低い

スポット溶接と他溶接との違いについて

スポット溶接と似ている溶接方法を紹介いたします。

■プロジェクション溶接

“プロジェクション”とは突起という意味で、接合したい金属の一方にプロジェクション(突起)を作り、
突起に加圧を加えながら通電し、抵抗発熱を利用してプロジェクションを溶かし接合する溶接方法です。
プロジェクション溶接には2種類あります。

□エンボスプロジェクション
金属板に突起部を作り、突起部に電流を集中させ、突起部を溶かし接合します。
そのため、スポット溶接と同様にナゲット(溶接によって金属が溶けて固まった部分)ができます。

□ソリッドプロジェクション
金属板の角などの元からある突起を利用し、溶接をします。
エンボスプロジェクションでは突起部の間が空洞なのに対し、
ソリッドプロジェクションでは金属板同士に隙間・空洞が生まれないため、気密性が高いのが特徴です。

■シーム溶接

シーム溶接とは、接合したい2枚の金属板を重ね合わせ、ローラ電極(円盤状の電極)で挟んで加圧しながら、
電極を回転させて通電し、抵抗発熱を利用して金属を溶かし接合する溶接方法です。
ローラ電極を回転させることで、溶接する箇所を移動しながら、連続して線状に接合します。
スポット溶接は2枚の金属板を“点”で接合するのに対し、シーム溶接は2枚の金属板を“線”で接合します。
気密性・水密性が高く、非常に薄い金属でも溶接することが可能です。

用途や材質について

用途:自動車、家電、建築
材質:鉄、ステンレス

スポット溶接は、金属板に電流を流し加熱することで溶接するため、電気伝導率と熱伝導が均等なステンレスが特に向いています。

スポット溶接により左図写真のような溶接が可能です。

スポット品の品質精度向上取組ライン

CASE:プレス絞形状に溶接ボルトをスポット溶接
①プレス絞り部と溶接ボルトの同軸度0.2以内を確保
②スポット時に発生する、スポットノロはみ出しを1mm以内に規制

スポット溶接治具で、難易度の高いスポット溶接の強度、寸法強度を、
センサー技術を活用した自動検査装置により、全数保証体制の構築を実現いたしました。
大量生産においても品質を確保しながら要求される納期対応を可能としました。(4,000個/日)

スポット溶接ライン

製品

全数検査装置

汎用ロボットによるスポット溶接ライン

新規スポット溶接のご注文が多く、生産性を上げる必要があり、汎用ロボット1台とスポット溶接機2台の自動化溶接ラインを2セット導入することで、作業者は製品の着脱のみで生産性が向上し、お客様のご注文数にお応えできるようになりました。
汎用ロボットを使ってスポット加工の標準化をすることで、多点箇所のスポットでもスポット忘れがなくなり、品質の安定を実現いたしました。

製品(スポット4箇所)

スポット溶接

製品事例

スポット溶接で仕上げた製品の事例をご紹介します。

ウィンドウレギュレーター
ブラケット×ナット
材質SPCD×SS
t=1.2
業界:自動車

ブラケット×クリップ
材質SPHC×SGCC
t=3.2×1.0
業界:ディーゼルエンジン

ブラケット×クリップ
材質SPHC×SGCC
t=4.5×1.0
業界:ディーゼルエンジン

ブラケット×ウェルドボルト×ピン
ブラケット 材質SPHC t=2.0
ウェルドボルト 材質SS Φ6.0
ピン 材質SS Φ8.0
業界:汎用エンジン

過去の経験を活かしたプロジェクション形状の選定・スポット条件の選定によりメッキ鋼板・板厚違い・複数重ねのスポットにも対応します。